婆発力
えっ?
いつもくだらない?
(・・?)
無視(゜U。)?
通勤時間帯を過ぎた、微妙な時間帯。
おばちゃんたちは活動を開始する。
ベビーカーを押してるママには必ず
「5ヶ月?」
等と話しかけ、ママが
「3ヶ月なんですぅ~」
等と答えると
「あらぁ~大きいわね」
と、こうくる。
そして、しばらく孫の自慢や嫁の微妙な自慢悪口
(自慢してるのにトゲがある)
をして、退屈な電車内でも
積極的に楽しむ前向きさをみせる。
日本は明るい。
おばちゃんたちの集団は、
もはや言うまでもない。
そう。
必ず同時に二人以上がしゃべり、
「そこ、笑うとこじゃないだろ?」
というところでも声高らかに笑う。
日本は元気だ。
さて、その明るく元気なおばちゃんたちは
こと「座る」ということに関しては、尋常じゃない執着心を発揮する。
山ガールならぬ山婆(やまんば)も、
躍りをやってるから足腰には自信があると自慢のご婦人も、
朝は必ずラジオ体操に出掛けるという体育会系も、
夜は必ず歩きに出るのよというウォーキング系も
みな、健康を誇り、自慢しながら、揃って空席を狙う。
上級者は、電車がホームに入って来た、
その瞬間から獲物を狙うチーターや鷹のような
ハンターの目付きになり、
空いている席の配置を頭に叩き込む。
そして、扉が開くやいなや、短距離選手さながらの完璧なスタートダッシュ
ε=┏( ・_・)┛
そして、頭に叩き込んだデータベースで一気に攻める。
ディフェンスを避けて動く身体のキレはラガーマン顔負けのストップ&ダッシュだ。
瞬間移動のように座席をゲットし、腰を左右に若干降りながら左右の人への牽制も忘れない。
そして陣地を確保の後は、「もう20年以上、ここに住んでます」
と言わんばかりの既得権益オーラで、
今座ったばかりとは思えない
ベテランの風格を醸し出す。
そして、しばし呼吸を整えたあとは、車内のあちこちをキョロキョロと、リスのように見回し、観察対象を探し、臆面もなくガンガン観る。
これは、次におばちゃんたちが集うときのネタになるのだ。
そんな一連の動きを
婆発力
と呼ぶ。
え?
呼ばない?
無視(゜U。)?
いずれにしても、
消費を下支えするおばちゃんたちが
今日も、明るく元気で良かった良かった。
ふぅ(--;)